不動産売却をする際には、相場を知らないと損をするかもしれません。
相場とは、一般的に取引されている価格のことです。
不動産の価格には査定価格、売り出し価格、成約価格といった種類があります。
査定価格とは不動産会社によって算出された価格であり、売り出し価格は不動産を売り出す際に設定される価格です。
成約価格は実際に買主との交渉で決まる価格です。
このように相場は一般的な取引価格であり、相場を知らないと不動産売却の際の交渉の根拠がなくなってしまうため、損をすることがあります。
不動産相場の種類とその算定根拠
不動産の相場はさまざまな種類があります。
例えば、平均価格から見る相場や指定流通機構(レインズ)での相場、土地情報総合システムでの相場、査定一括サイトの相場などがあります。
それぞれの相場は異なる算定方法に基づいているため、その特徴を理解しておくことが重要です。
中古マンション相場を知るための調査方法
中古マンションの相場を知るためには、まず平均単価を調べる方法があります。
信頼性のある住宅相場の指標としては、国土交通省や不動産流通機構が公開している情報を参考にすることがおすすめです。
国土交通省の「不動産価格指数」は、アンケート調査や実際の取引価格情報を基にして算出されており、毎月更新されています。
この指数は経済情勢の影響も反映しているため、タイムリーな情報源として役立ちます。
ただし、物件の立地や特性による影響は除外されているため、必ずしもすべての物件に当てはまるわけではありません。
売却予定の物件に合わせて適切に情報を活用しましょう。
また、国土交通省が公表する「不動産取引件数・面積」も参考になります。
不動産流通機構が提供する中古マンションの相場情報
東日本地域、中部圏、近畿圏、西日本地域には不動産流通機構があります。
これらの機関では、それぞれの地域の中古マンションの取引動向を公表していますので、参考にすることができます。
これらの情報は公的な機関が提供しているため、信頼性が高く、市場の現状を把握する手段となります。
不動産の相場を知るための情報源はさまざまですが、その信頼性や特徴を十分に理解して活用することが重要です。
平均価格や不動産流通機構の情報を参考にしながら、物件の特性や立地条件も考慮しながら相場情報を判断しましょう。
中古マンションの相場を調べる方法
不動産売却を検討している方は、各不動産会社や相場情報提供サイトなどで公表されている不動産の平均価格を参考にすることができます。
これには中古マンションの平均坪単価や平均価格、駅からの平均的な距離などが含まれます。
公表されているサイトは、国土交通省の「不動産価格指数」や各地域の不動産流通機構が公表する取引動向を参考にしているため、比較的信頼できる情報と言えます。
具体的な調査方法としては、国土交通省の不動産流通機構のホームページや中古マンション平均相場情報サイトを調べることがおすすめです。
ただし、中古マンションの平均価格はあくまで目安であり、必ずしも売却価格と一致するわけではありません。
物件の具体的な状態によって価格は変動します。
例えば、部屋の傷み具合や共用部分のメンテナンス状況などが評価されます。
そのため、中古マンションの平均価格が高額でも、必ずしも高値で売却するわけではないことに注意が必要です。
中古住宅の相場調査方法
中古住宅の相場を調べる方法も、中古マンションと同様にいくつかの手段があります。
まずは国土交通省が発表している「不動産価格指数」を参考にすることができます。
また、不動産流通機構が公表している取引動向も参考になります。
さらに、各不動産会社や相場情報サイトも情報公開しているため、そちらも確認してみましょう。
ただし、中古住宅の場合も平均価格が査定価格や売り出し価格、売却価格と一致することは稀です。
特に、築年数が古い中古の一戸建てについては、土地の価値しか評価されない場合もあります。
相場情報だけに頼るのではなく、不動産会社の査定を受けるなど、複数の手段で物件の価格をリサーチすることが重要です。
レインズを使った相場の調べ方
次に、レインズを使った相場の調べ方を説明します。
レインズとは、国土交通大臣によって指定された不動産流通機構が運営している、不動産物件情報交換のためのコンピュータネットワークシステムのことです。
このシステムを利用すると、不動産の売買や賃貸に関する情報を入手することができます。
レインズを利用する方法としては、まずインターネット上で公開されている不動産情報サイトにアクセスします。
そして、目的地の詳細な条件を入力して検索を行います。
すると、目的地周辺の物件情報が表示されます。
ここでは、物件の特徴や価格、間取りなどの詳細情報を確認することができます。
また、レインズでは過去の取引データも提供されており、過去に同様の物件がいくらで売買されたのかを確認することも可能です。
これにより、相場の傾向や適正価格を把握することができます。
以上が、レインズを使った相場の調べ方です。
このシステムを利用することで、より正確な相場情報を入手することができますので、活用してみてください。
レインズと土地情報総合システムの違い
不動産会社が活用している「Real Estate Information Network System(レインズ)」は、独自のシステムであり、不動産会社が自社のみで物件情報を扱うことを防ぐために作られました。
不動産会社は、物件の所有者が専任媒介契約や専属専任媒介契約を締結した場合、一定期間内にその物件情報をレインズに登録する必要があります。
レインズに登録された物件情報は、複数の不動産会社が閲覧することができ、不動産取引の円滑化に役立っています。
一方で、「レインズマーケットインフォメーション」は、レインズの情報を活用したもので、あらかじめ登録されている数多くの物件の取引価格データを調べることができます。
このシステムを利用することで、一般の方でも中古マンションや戸建住宅の相場を調べることができます。
なお、不動産会社は物件の成約後、その成約価格をレインズに登録する必要がありますので、レインズには実際の取引価格データが豊富に蓄積されています。
さらに、レインズマーケットインフォメーションでは、次のような調査が可能です。
・都道府県や地域ごとの中古マンションや戸建住宅の価格比較 ・対象地域の直近2年間の平均成約価格、平均1平米あたりの価格、平均専有面積の推移 さらに、追加検索条件を使用すれば、対象地域の事例一覧を見ることもできます。
例えば、地域や築年数を絞り込んで検索すれば、自分の物件や条件に近い物件の成約価格を調査することができます。
一方、「土地情報総合システム」は、国土交通省が公開している不動産取引価格のデータベースです。
このシステムを使用することで、一般の方でも特定の地域の土地の取引価格を調べることができます。
以上のように、不動産取引価格の調査には、「レインズマーケットインフォメーション」や「土地情報総合システム」といったシステムを活用することができます。
それぞれのシステムは異なる特性を持ち、利用する際には目的に合わせて使い分けることが重要です。
国交省の土地情報総合システムでの土地相場の調べ方
国土交通省の土地情報総合システムは、一般の方でも簡単に利用できるウェブサイトです。
このシステムを使えば、興味のある地域の土地価格の動向を調べることができます。
例えば、特定の地域を選ぶと、その地域で実際に取引が行われた土地に関する情報を調べることができます。
詳細な情報としては、最寄り駅からの距離、取引総額、面積、平均単価、方位、前面道路の幅、土地上の将来的な建物の用途などが含まれます。
また、土地の用途地域や建ぺい率、容積率についても確認することができます。
表の形式で情報が提供されているため、見やすく比較しやすいです。
このシステムを使って土地の相場調査を行うことをおすすめします。
国交省の土地情報総合システムでの中古マンション相場の調べ方
国土交通省の土地情報総合システムでは、土地の取引情報だけでなく、中古マンションに関する情報も調べることができます。
例えば、特定の地域を選ぶと、その地域で実際に取引が行われた中古マンションに関する情報を調べることができます。
詳細な情報としては、最寄り駅からの距離、取引総額、専有部分の面積、専有部分の間取り、専有部分の用途、専有部分の改装状況などが含まれます。
また、土地上の将来的な建物の用途や、敷地の用途地域、建ぺい率、容積率についても確認することができます。
さらに、中古マンションの取引事例一覧も見やすい表で提供されています。
中古マンションの取引を検討している方は、土地情報総合システムの情報を他の相場情報と併せて活用することをおすすめします。
固定資産課税台帳の登録価格について知る方法
固定資産課税台帳の登録価格についても、知っておくと便利です。
固定資産税の課税対象は、土地、建物、固定資産です。
古い建物の評価をする際には、固定資産課税台帳の登録価格が利用されることがあります。
この固定資産税の課税は市区町村が行います。
固定資産課税台帳の登録価格を知りたい場合は、物件が所在する市区町村に問い合わせて固定資産評価証明書を取得することができます。
また、納税通知書にも固定資産課税台帳の登録価格が記載されていますので、そちらも参考にすることができます。
固定資産税に関する情報を正確に把握するために、固定資産課税台帳の登録価格について知っておくことが重要です。
土地の相場を知るための指標
土地の価格を把握するために参考にすることができる指標をいくつかご紹介いたします。
まずは、路線価です。
路線価
不動産の売買において、不動産会社に土地を売却する場合などに用いられる指標が路線価です。
路線価は、土地に近い道路を基準に算出される価格です。
具体的には以下の2つの種類があります。
– 「相続税路線価」 – 「固定資産税路線価」 路線価は、公示地価なども参考にして設定されます。
相続税の計算に利用されるのが相続税路線価であり、固定資産税路線価は固定資産の評価の基準となる数値です。
路線価は、道路に接している土地に適用されるため、私道は含まれません。
不特定多数の人々が利用する公共道路が基準となって路線価が設定されます。
路線価は、国税庁のホームページで確認することができます。
公示地価と基準地価
次に、公示地価と基準地価について説明いたします。
これらはニュースなどで取り上げられることも多く、知っておくことは重要です。
公示地価は、国土交通省の土地鑑定委員会が地価公示法に基づいて算出する価格です。
地域の特定の地点における地価を、2人以上の不動産鑑定士が鑑定評価により求めます。
一方、基準地価は各都道府県が公表する土地の価格です。
基準地価は、1人以上の不動産鑑定士による鑑定評価をもとに設定されます。
公示地価は国土交通省のホームページで、基準地価は各都道府県のホームページで確認することができます。
相場を調べるための査定一括サイト
最後に、相場を把握するために査定と相場の関係、そして一括査定サイトを利用した相場調査の方法と注意点についてご説明いたします。
不動産の査定方法について詳しく知ろう
不動産売却を考えている場合、一括査定サイトを利用することで、複数の不動産会社に物件の概要を登録して査定してもらえます。
ただし、一括査定サイトで出される査定価格は簡易なものであり、正確性は高くはありません。
一般的には査定価格の幅を知りたい人にとっては、一括査定サイトの利用はおすすめしません。
名古屋市であれば名古屋市不動産売却専門店へ査定依頼を行う事をお勧めします。仲介手数料が売れる迄半額・仲介手数料のクレジットカード支払いや360°バーチャルホームステージングも行っていて売主の立場になって行動してくれます。
売却を急いでいない場合は、低い価格しか出なければ売却しないという選択肢もありますし、売却まで時間をかける方法もあります。
逆に、少しでも早く売却したい場合は、一括査定サイトの査定価格を参考にして希望の売却価格を決めることもできます。
どちらにしても、一番高い価格を出した不動産会社だけでなく、複数の会社から話を聞くことが重要です。
まとめ
これまで不動産相場の意味や役割、種類と調査方法について詳しく説明してきました。
不動産相場を知ることは、不動産会社や購入希望者と対等に話し合える知識を得ることになるので、ぜひ調査してみてください。
ただし、注意しなければならないのは「調べすぎないこと」です。
相場はあくまでも目安であり、実際に売却できる価格とは必ずしも一致しないものです。
不動産売却は、時期や経済状況、売主と買主の事情など、さまざまな要素が関与して成約に至ります。
インターネットで詳しい情報を調べすぎて、現実の取引からかけ離れた感覚にならないように注意しましょう。
不動産取引を安心かつスムーズに進めるためには、信頼できるプロに相談することが重要です。
不動産売却を検討している方は、早めに不動産会社に相談することをおすすめします。