中古住宅内覧注意点|内見時のポイントはどういったものがある?

不動産

中古の一戸建てを購入すると考えるときには、住んだ時のイメージをしっかりと持つことが大切です。

中古の一戸建ての場合、実際にその場所を訪れ、自分自身で確かめられるというメリットがあります。

内見を行う際は、どのような点をチェックすべきか、あらかじめ把握しておくことが重要です。

以下に、内見時にチェックするべきポイントやおすすめの内見チェックリストを詳しく解説します。

内覧の意味はなにがある?

中古の一戸建てを選ぶ際の利点として、実際に物件を見ることができるという点が挙げられます。

内見をすることで、売主から直接話を聞くことができるだけでなく、図面や物件情報ではわからない住み心地を確認することができます。

内見を行う際には、家族と一緒に行くことでさまざまな発見があります。

ひとりで行くよりも、家族全員で行くことで見落としのリスクを軽減できますし、家族同士で情報を共有することもしやすくなります。

また、購入後にリノベーションを考えている場合には、建築士などの専門家と一緒に内見に行くことで、見積もりをすぐに受け取ることができ、資金計画を立てやすくなります。

外観のチェックポイント

中古の一戸建てを内見する際には、まず外観のチェックポイントを確認することが重要です。

以下にチェックすべき項目を詳しく説明しますので、内見時にはこのチェックリストを活用してください。

・外壁:まずはひび割れや汚れなどがないか確認しましょう。

外壁の状態は建物の耐久性や外観に影響を与えます。

・基礎部分:基礎部分にもひび割れがないか注意しましょう。

基礎は建物の安定性に関わる重要な要素です。

・屋根:屋根の損傷や雨漏りの可能性を確認しましょう。

屋根は建物を守る役割を果たしているので、しっかりとチェックする必要があります。

・防水塗装面:防水塗装がされているかどうかも確認してください。

防水塗装がしっかりとされているかは建物の耐久性を左右する重要なポイントです。

・軒下:軒下の状態にも注意しましょう。

特に雨どいの損傷がないか確認することが大切です。

・外構:庭の手入れや車庫の広さや損傷状態、門や塀の劣化具合も確認しましょう。

外構の状態も建物全体の印象を左右する重要な要素です。

・その他:柵など鉄部のさびや腐食具合や、隣家との土地の境界が明確かどうかも確認しておきましょう。

さらに、床下の点検口の有無もチェックしてください。

点検口がない場合は、メンテナンスが不十分である可能性があるため、注意が必要です。

ただし、床下の状態を評価するのは一般の人には難しいことがありますので、ホームインスペクション(住宅診断)を行う専門家の助言を受けることをおすすめします。

ホームインスペクションの費用は物件の大きさによって異なりますが、約5万円程度が一般的です。

必要に応じて専門家のサポートを受けましょう。

室内のチェックポイント

以下は、屋内の状況を確認する際のチェックリストです。

これらのポイントを確認することで、物件の状態を評価することができます。

1. 間取り :居住スペースに問題はありませんか?部屋の配置や広さを確認しましょう。

●生活動線は便利ですか?キッチンやトイレなどの利用しやすさを考えてください。

2. ドア・窓 :ドアや窓の開閉はスムーズですか?動きが滑らかでない場合、修理が必要かもしれません。

●窓の開口部から雨漏りはしませんか?水が入ってくると建物の構造への被害が起こることもあります。

●窓の結露やカビはありませんか?換気が不十分な場合、湿気が原因で問題が発生することがあります。

3. 部屋の向き :日当たりや風通しは良好ですか?居住する上で快適な環境かどうかを確認しましょう。

●隣家や道路からのプライバシーは保たれていますか?窓からの視線や騒音の影響が気になる場合、考慮してください。

4. 水回り設備 :キッチンは汚れていませんか?シンクや調理台の衛生状態を確認しましょう。

●換気扇の状態は良好ですか?十分な換気ができるか確認しましょう。

●浴室やトイレは汚れやカビがありませんか?清潔さが保たれているか確認しましょう。

5. 床・柱 :床板にたわみはありませんか?傾斜やへこんでいる箇所がないか確認しましょう。

●床が鳴る音はしませんか?歩いたときに音が鳴る場合、修理が必要かもしれません。

●柱にキズはありませんか?外見的な問題や構造への影響を確認しましょう。

●柱の位置は適切ですか?間取りや見た目のバランスを考慮してください。

6. ニオイ・汚れ :壁紙にニオイや汚れはありませんか?部屋の雰囲気や衛生状態を確認しましょう。

●部屋全体の湿気は問題ありませんか?カビの発生や不快な匂いがある場合は注意が必要です。

7. 収納 :十分な収納スペースはありますか?衣類や物品を収納するのに十分な容量があるか確認しましょう。

●収納スペースの配置は使いやすいですか?必要な場所に収納できるか考慮してください。

8. 建具 :建具の状態は良好ですか?扉や引き戸の開閉や錆、傷などを確認しましょう。

●建具の寸法は適切ですか?部屋とのフィット感や使い勝手を考慮してください。

9. コンセント :コンセントの数や位置は使いやすいですか?電化製品の利用を考えて、必要な場所にコンセントがあるか確認しましょう。

もし、上記のチェックポイントで問題が見つかった場合、売主に修繕を求めることができます。

修繕に対応してもらえない場合は、値下げ交渉ができるかもしれません。

中古の一戸建て物件では、築年数が経過していることも多いため、価格と物件の状態を照らし合わせて判断する必要があります。

修繕や値下げについては、直接売主と交渉する前に、仲介会社を通じて要望を伝えることが重要です。

交渉する際は、根拠を示すために内見時のチェック結果を活用しましょう。

周辺環境のチェックポイント

建物や土地の状態を確認した後は、周辺環境も注意深く見ることが重要です。

建物自体に大きな問題がなくても、生活する上で不便を感じるような環境だとストレスを感じるかもしれません。

内見の際には、スマートフォンなどを使って周辺地図をチェックし、実際に自分の目で周囲の環境を確認することも大切です。

以下にチェックすべき項目を挙げます。

1. 周囲の建物の高さ(日当たりや風通しの影響)

2. 近くにスーパーマーケットやコンビニなどの買い物施設があるかどうか

3. 病院や郵便局、銀行など生活に必要な施設までの距離

4. 駅やバス停からの距離

5. 街灯の有無(治安のチェック)

6. 幹線道路や鉄道路線が近くにあるかどうか(騒音のチェック)

周りの環境は時間帯によっても雰囲気が異なるため、朝、昼、夜など、できるだけ異なる時間帯に確認すると安心です。

たとえば、昼間は明るくて気づかなかったが、夜になると街灯が少ないことに気づくということもあります。

物件の状態と同じように、周囲の環境も情報だけでは十分に把握できない部分が多いです。

したがって、直接確認してみることで気になる点を解消しましょう。

居住中であれば売主様へも聞いてみる

内見を行う際には、売主と直接話すことで、多くの情報や気づきを得ることができます。

売主には物件の詳細や状態について質問することができます。

例えば、建築年数やリフォームの有無、近隣の施設や交通アクセスの便利さなど、自分が気になるポイントについて詳しく尋ねることができます。

また、売主の価格設定の理由や、物件のメリット・デメリットについても聞くことができます。

これにより、自分が物件に対して適切な判断をすることができます。

内見の際には、細かい点まで質問することで、より良い情報を手に入れることができます。

また、売主とのコミュニケーションを通じて、物件だけでなく売主自体の信頼性や誠実さも確認することができます。

内見を充実させるためには、事前に詳細な質問事項を準備し、内見中にメモを取りながら質問すると良いでしょう。

住み心地はどうか

物件の特徴や設計図からは分からない部分として、実際に住んでみた際の「住み心地」があります。

これに関しては、売主に直接聞いてみることがおすすめです。

物件に長年住み続けていた方なら、不動産業者の担当者以上に周辺環境に詳しい情報を持っているでしょう。

おすすめのスーパーや病院などを教えてもらえれば、実際に住み始めた後でも非常に便利な情報となるでしょう。

また、子育てをされているご家庭であれば、近隣の優れた塾や学校などの情報を事前に聞いておくと、将来的な生活に役立つ情報も得られるでしょう。

そこで長く暮らしていた人ならではの貴重な話を、たくさん引き出してみてください。

不具合がないか

中古の一戸建て住宅を購入する際には、築年数や管理状況によっては何らかの問題や欠陥がある可能性があります。

そのため、内見の際には、あらかじめ受けた説明を基に、住宅に欠陥がないかをしっかりと確認することが重要です。

また、民法では「契約不適合責任」という法律がありますので、売主は物件の欠陥や問題点について明確に説明してくれるはずです。

事前に説明を受けた上で、受け入れ可能な範囲の問題や欠陥であれば、値引き交渉の余地もあるかもしれません。

しっかりと確認をしておくことが大切です。

一戸建ての売主と買主の双方が納得し、互いに納得のいく売買契約を結ぶことが重要です。

まとめ

中古の一戸建てを購入する場合、実際に目で見て状況を確認できるというメリットがあります。

内覧することで、建物の現状を確認することができます。

しかし、床下の状況を確認するためには専門的な知識が必要です。

そのため、専門家に依頼することも考慮しましょう。

建物の外観や屋内の状況をチェックする際には、チェックリストを使って1つずつ項目を確認してみると良いでしょう。

これにより、見落としを防ぐことができます。

内見をする際には、周辺の環境も重要なポイントです。

せっかく内見するのであれば、実際に歩いて周辺環境を自分自身の目で見て確認してみましょう。

また、住み心地については、売主に直接質問してみるとイメージが湧きやすくなります。

住み心地に関する疑問点や不明点があれば、積極的に尋ねてみましょう。

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