離婚時の家の査定|注意点や財産分与の手順について解説!

不動産

離婚時には、夫婦の財産を適切に分けるために、持ち家についても考慮する必要があります。

そのためには、家の正確な価値を把握するために査定を依頼することが重要です。

以下では、離婚時の財産分与における家の査定方法や注意点、財産分与手続きについて詳しく説明します。

離婚時に家の査定は必要?

離婚の際に行われる手続きの一つには、財産分与というものがあります。

結婚後に夫婦が共同で所有した財産は、離婚時に公平に分け合うことになります。

その中には、結婚後に購入した家も含まれます。

財産分与は、離婚時にお互いが築き上げた財産を分け合う手続きです。

財産分与の対象は、家のほかにも預貯金、家具や車などの財産も含まれますが、独身の時に購入したものや片方が親から相続したもの、贈与されたものは含まれません。

家の財産分与を行うためには、正確な評価が必要です。

そのためには、家の査定を行う必要があります。

家の査定をすることで、公正な分配が可能となります。

家の査定には専門家による評価が必要であり、プロの査定士や不動産業者に依頼することが一般的です。

財産分与手続きをスムーズに行うためには、家の査定に関する知識を身につけておくことが重要です。

具体的な査定方法や注意点を理解しておくことで、トラブルを避けることができます。

また、家の査定や財産分与の手続きについては、専門家の助言を受けることもおすすめです。

弁護士や司法書士などの専門家は、適切なアドバイスや情報を提供してくれるでしょう。

以上が、離婚時における財産分与に関する家の査定や手続きについての詳細な解説でした。

財産分与を円満に進めるためには、適切な知識と専門家のサポートが重要です。

家の査定が必要なケース

以下では、離婚の際に家の査定が必要なケースを詳しく説明します。

自身の家がどのケースに該当するかを確認してください。

離婚時には、財産分与や慰謝料の決定に影響を与えるため、家の査定が必要なケースがあります。

家を売却して売却代金を分け合うケース

もっともシンプルな方法は、配偶者間で財産を分けるために家を売却して得た売却代金を均等に分けることです。

この場合、まずは不動産の査定が必要ですので、不動産会社に査定の依頼をしましょう。

査定額(査定価格)を提示してもらいます。

その後、査定額を基に売り出し価格を決めます。

ただし、住宅ローンの残債が査定額よりも多い(オーバーローン)場合には、不足分を自己資金で補わなければなりません。

なぜなら、家を売却するには住宅ローンを完済し、抵当権を抹消する必要があるからです。

抵当権とは、住宅ローンの債務者が債務を返済できない場合に、金融機関が担保とした不動産を基に債務の弁済を受ける権利のことです。

もし自己資金で返済できない場合には、任意売却という方法があります。

この方法は、金融機関の許可を得た場合に、住宅ローンの残債がある状態で売却することができます。

その際には、金融機関の許可を得て抵当権を抹消する必要があります。

ただし、信用情報にはこの履歴が残るため、慎重な判断が必要です。

離婚の場合マンション売却|税金や財産分与などの注意点も解説もご覧ください。

片方が家に住み続けるケース

夫婦のどちらかが家に住み続け、もう片方が家の評価額の半分を受け取る財産分与方法がある。

例えば、子供の通学事情で引っ越したくないとか、気に入っている家を手放したくないといった場合に便利である。

ただし、この分与方法を適用するためには、家の査定が必要である。

また、住宅ローンがそのまま残る場合には注意が必要である。

まず、片方が連帯保証人として登録されている場合、名義人が返済を怠ると連帯保証人として支払いの要求が来る可能性がある。

このような問題を避けるためには、連帯保証を解消することが望ましいと考えられる。

連帯保証を解消する方法の一つとして、住宅ローンの借り換えが挙げられる。

ただし、債務者の条件などもあるため、事前に金融機関に確認することが重要である。

また、名義人が家を出る場合、返済が滞ると家が競売にかけられる可能性もあるため、注意が必要である。

家の査定方法

家の査定方法には、不動産会社への査定依頼を行いましょう。

簡易(机上)査定

簡易査定とは、不動産会社のウェブサイトを通じて行われる査定方法のことです。

この方法では、不動産会社の営業担当者が公示価格や路線価、不動産会社の過去の取引実績などを参考にして、物件の査定額を算出します。

結果が早く出るため、査定依頼からわずか即日から3日で査定額がわかることが特徴です。

訪問査定

訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に売却予定の物件を訪れ、建物の状態や敷地の形状などを直接確認して行う査定方法です。

これは、担当者が目で見て査定するため、他の方法よりもより正確な査定結果を得ることができます。

ですので、売却の意思が固まっていて、より高精度の不動産価格を知りたい場合には、訪問査定がおすすめです。

ただし、訪問査定を受けるには時間がかかりますので、1週間程度の日程調整が必要です。

したがって、査定結果を早く知りたい方は、不動産会社と早めに日程を調整しておくことが重要です。

査定時の注意点

ここからは査定時の注意点についてご紹介します。

査定額 = 成約価格ではない

不動産会社に依頼して査定を受ける場合、提示される査定額は最終的な成約価格と必ずしも一致するわけではありません。

実際に売主が査定額を参考にして決める売り出し価格は、その後、買主との交渉が行われる過程で変動する可能性があります。

そのため、資金計画を立てる際には注意が必要です。

共有名義の場合は双方の売却同意が必要

家の所有者が夫婦の共有名義で登録されている場合、家を売るためには双方の同意が不可欠です。

片方の意向で勝手に売却することはできないため、夫婦は話し合う必要があります。

特に離婚後は、連絡が取りづらくなることもありますので、早めに売却の同意を取り交わすことが重要です。

財産分与の手順

ここからは財産分与の手順について解説します。

名義人を調べる

まず、まず、家の名義人が誰なのかを把握しましょう。

名義人は、法務局で登記簿謄本を取得するか、インターネットで請求することによって調べることができます。

登記簿謄本は、その家の所有者や担保権の情報を含んでいます。

また、抵当権が設定されているかどうかも確認しておきましょう。

抵当権が設定されていると、家の売却ができない場合があります。

抵当権は、ローンの返済保証として設定されるもので、返済が終わるまでその家の所有者が変わることはできません。

したがって、家を売却する際には、名義人の確認だけでなく、抵当権の有無も確認しておくことが重要です。

このような手続きを踏まないと、売却がうまく進まない可能性がありますので、注意が必要です。

住宅ローンの返済状況を確認する

住宅ローンを返済しないと抵当権を抹消することはできません。

もし住宅ローンの残債がある場合には、まず不動産査定を依頼して、売却価格で返済することができるかどうかを確認する必要があります。

もし売却価格でも返済ができないオーバーローンの場合には、先ほどお伝えした任意売却も考慮しなければなりません。

住宅ローンの残債を確認すると同時に、以下の情報も確認しておく必要があります。

まず、住宅ローンの契約名義は誰なのか、そして連帯保証人がいる場合には誰なのかを確認しましょう。

また、融資条件に関する制約があるかどうかもチェックしておくべきです。

これらの情報は将来的に返済計画を立てる際に重要な役割を果たします。

査定を依頼する

名義人と残債の確認が終了したら、次は不動産の価値を確定させるために不動産会社または不動産鑑定士に査定を依頼します。

どちらの方法を選ぶかは、それぞれのメリットと注意点を比較し、自分や状況に最適な査定方法を選択することが重要です。

不動産鑑定士による査定結果は法的に利用できるため、トラブルが発生した場合や裁判になった際に有用です。

また、不動産会社に訪問査定を依頼する場合は、担当者の対応も注意して見ておくべきです。

不動産売却は不動産会社とのやり取りが長期にわたるため、信頼できるかどうかを判断することが大切です。

特有財産の有無を確認する

特異な財産とは、夫婦が一緒に働かずに取得した財産のことを指します。

これには、片方の家族から譲り受けたものや、結婚前に所有していたもの、結婚前の貯蓄を使って購入したものなどが含まれます。

特異な財産は財産分割の対象ではないため、事前に確認することが重要です。

夫婦間で話し合う

住宅ローンの未払い残高や住宅の評価結果をもとに、夫婦でしっかりと話し合いをすることが大切です。

財産分与に関しては、時間をかけて慎重に議論する必要があります。

お互いが冷静な状態で話し合うためには、第三者を立てることも一つの方法です。

さらに、話し合いで合意に至ったことは、書面に残しておくことで、後でトラブルに発展しないようにすることも重要です。

まとめ

離婚の際には、財産分与の手続きにはいくつかのステップがあります。

例えば、家の評価などの査定手続きも必要です。

円滑に進めるためには、あらかじめ手続きや査定方法について把握しておくと良いでしょう。

まず、離婚時には家を売却する場合と、どちらかが家に住み続ける場合で財産分与の方法が違います。

家を売る場合には、まず不動産会社などに家の査定を依頼します。

査定では、土地や建物の価値や状況、地域の相場などが考慮されます。

査定結果に基づいて、家の財産分与の割合を決めることができます。

一方、どちらかが家に住み続ける場合には、家の評価額に基づいて相手方に対して適切な補償をする必要があります。

この場合も、家の査定を行い、評価額を特定する必要があります。

離婚後は、相手方との連絡が取りづらかったり、話し合いの機会が作りにくかったりすることもあります。

そのため、財産分与の手段についても事前に話し合いを行っておくことが重要です。

具体的には、どのような査定方法を使い、財産分与の割合をどのように決めるかを、相手方と合意する必要があります。

以上のように、離婚時の財産分与では、家の査定が必要になることもあります。

しっかりと手続きを進めるためにも、事前に流れや査定方法について理解し、相手方との話し合いを重ねておくことが大切です。

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